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「変な法律」管理人のある日の日記です

・検察官だって、人の子?
検察官、合法な行為を違法と勘違いして起訴
 
 刑事裁判は、検察官が裁判所に「起訴」(公訴の提起)をすることにより開始します。
 
 裁判所に「こいつは悪いヤツだから裁判にかけてください」って要求するのね。
 
 当然のことですが、起訴をされるのは違法な行為をしたとされる人です。
 しかし、明らかに合法な行為を違法な行為として起訴してしまい、勘違いに気がついた検察側が起訴を取り下げるという事件がありました。
 
平成19年2月16日、大阪地裁決定
 
 検察側は公訴取り消しを申し立て、これを受け大阪地裁は公訴棄却を決定した。
 起訴した後に「やべっ、違法じゃなかった!」って気がついて取り消したんだね。
 
 この件について、大阪地方検察庁は「民法の規定の理解が不十分だった」と全面的にミスを認めて、被告人とされた女性に謝罪をしました。
 
 検察官はどんな勘違いをしてたの?
 
 被告人とされた女性は、前の夫と離婚した後別の男性と交際を始めたのですが、離婚の日から数えて150日目に子供を出産しました。
 
 というと、離婚前の夫との子供である可能性が高いね。
 
 そういうことになります。そこで、民法は以下のような規定をしています。
 
第772条 (嫡出の推定)
  第2項
  婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。
 離婚から300日以内に生まれた子供は、婚姻中の子供って推定されるんだ。つまり、離婚前の夫との子供になるのね。
 
 この規定により、戸籍上も離婚前の夫との子供となります。そこで、女性は離婚前の夫との子供として出生届を提出しました。
 しかし、検察官は民法のこの規定を見落として、事実と異なる出生届の提出をしたことが刑法の「公正証書原本不実記載罪・同行使罪」にあたるとして起訴してしまいました。
 
 検察官は「あっコイツ、離婚して新しい男性と交際しているクセに、離婚する前の夫との子供として出生届けを出している。ふてぇヤローだ!」って起訴したんだ。
 
 民法第772条は、実務の上で問題があるとして批判を受けている有名な規定です。
 仕事がら、検察官の大部分は民法にふれる機会が少ないというのは分かりますが、「六法」の一つである民法の有名な規定ぐらいはおさえておいてほしいと思います。
 
 でも、知らないことだってあるよ。にんげんだもの。
 
 裁判官のときも、そんなこと言っていましたね。