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・人付き合いのいい人は法的責務アップ
「(兵庫県)小野市福祉給付制度適正化条例」 平成25年4月1日 
 
 2013年2月厚生労働省は、2012年11月現在において生活保護受給世帯が過去最多を更新したと発表しました(*1)。
 
 景気が悪いってコトを実感させるね。
 
 生活保護や児童扶養手当の受給者増大に伴い、公的な金銭給付の不正受給やパチンコなどへの金銭の浪費という問題がクローズアップしました。
 
 もとは税金なんだから、税金を払っている人からすれば、不正受給や浪費はしてほしくないっていうのはあるよね。
 
 これらの問題を受けて、兵庫県小野市は「小野市福祉給付制度適正化条例」を制定しました。
 条例の1条には以下の規定があります。
 
第1条(目的)
 この条例は、生活保護法(昭和25年法律第144号)第6条第4項に規定する金銭給付、児童扶養手当法(昭和36年法律第238号)第5条に規定する手当額その他福祉制度に基づく公的な金銭給付について、偽りその他不正な手段による給付を未然に防止するとともに、これらの福祉制度に基づき給付された金銭の受給者が、これらの金銭を、遊技、遊興、賭博等に費消してしまい、生活の維持、安定向上に努める義務に違反する行為を防止することにより、福祉制度の適正な運用とこれらの金銭の受給者の自立した生活支援に資することを目的とする。
*2
 福祉制度の適正な運用と受給者さんの自立した生活支援のため、不正な手段の給付や無駄遣いをして生活維持なんかができなくなるのを防止するのが目的なのね。
 
 この目的を達成するために、条例では少々変わった手段を規定しています。
 5条には、市民や構成員の責務としての「浪費禁止通報」に関する規定があります。
 
第5条(市民及び地域社会の構成員の責務)
 第3項
 市民及び地域社会の構成員は、受給者に係る偽りその他不正な手段による受給に関する疑い又は給付された金銭をパチンコ、競輪、競馬その他の遊技、遊興、賭博等に費消してしまい、その後の生活の維持、安定向上を図ることに支障が生じる状況を常習的に引き起こしていると認めるときは、速やかに市にその情報を提供するものとする。
*2
 受給者さんがパチンコなんかで金銭を使って生活にシショウが出た場合、市民は市に情報を提供しなければならないんだ、スゴイね。
 
 受給者であるか否かは外見からは分かりませんので、例えばパチンコで金銭を使って常習的に生活に支障が生じている人が「受給者」であることを、市民や構成員が何らかの事情で知っていることが前提になっていると考えられます。
 
 てことは、人付き合いが良くて他人の情報を多く持っている人は、浪費禁止通報のセキムが増えることになっちゃうんだ。なんかキミョウだね。
 
 この条例制定の背景には、兵庫県小野市には人付き合いの良い人が多いという事情があるのかもしれません。
 
 そっか、古き良き日本を反映した条例なのかもしれないね。
(条文引用元・参考文献)
*1:日本経済新聞社
*2:「小野市福祉給付制度適正化条例」(小野市議会)
 
※いずれも2013年4月19日確認