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「変な法律」管理人のある日の日記です
 
 
 
・憲法の規定を引用したけど・・・
「北海道、北海道職員の公務員倫理に関する条例」 平成9年4月3日
 
 これは、公務に対する信頼の確保を目的とした条例です。
 
 結構な目的だね。
 
 目的は結構なのですが、「あれっ?」と思わせる規定があります。
 
第4条 (全体の奉仕者であることの自覚)
  職員は、すべて公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者でないことを深く自覚し、道民の福祉の増進を目指して職務の遂行に努めなければならない。
 これは、日本国憲法第15条第2項の規定を引用した規定です。
 
日本国憲法
第15条
  第2項
  すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。
 ホントだおんなじだね。でも憲法の規定を条例に引用しちゃイケナイの?
 
 イケナイということはないのですが、解釈するときに不具合が生じます。
 というのは、日本国憲法第15条第2項の「全体」は「国民全体」を「一部」は「天皇や一部の社会勢力」をそれぞれ意味するとされているからです。
 
 ということは、第15条第2項は「すべて公務員は、国民全体の奉仕者であって天皇や一部の社会勢力の奉仕者ではない」という意味なのね。
 
 日本国憲法第15条第2項の規定を引用した「北海道職員の公務員倫理に関する条例」第4条に、この解釈をあてはめるとおかしな規定になってしまいます。
 
 確かに、北海道の制定した条例に「国民全体」や「天皇」が登場するのはヘンだね。
 条例の第4条で言いたいのは、「すべて公務員は道民全体の奉仕者であって道民の一部の奉仕者でないことを深く自覚し…」ってことだよね。
 
 条例の第4条に「道民」という文言を入れるべきだったと思います。
 ちなみに、高知県職員倫理条例では以下のように規定されています。
 
高知県職員倫理条例
第3条 (職員が遵守すべき職務に係る倫理原則)
  職員が遵守すべき職務に係る倫理原則は、次に掲げるとおりとする。
  第1号
  県民全体の奉仕者であり、県民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し(略)
 高知県の条例ではちゃんと「県民」という言葉が入っているんだ。
 北海道の条例は「憲法の規定を持ってきたんだぞ」ってカッコつけたかったのかもね。