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・「二度も逆らうんじゃねーよ」な法律
「検察審査会法」 昭和23年7月12日
 
 犯罪捜査の方法や刑事裁判の手続などを規定した「刑事訴訟法」という法律には、検察官の権限についての規定があります。
 
 検察官って、刑事裁判で「こいつは、悪いヤツだ」って言う人だよね。
 
 そのような権限の他にも、検察官は、被疑者を刑事裁判の被告人として有罪にすることを裁判所に求める事や、逆に、あえて求めない決定をするという権限があります。
 
「刑事訴訟法」 昭和23年7月12日
 
第247条
  公訴は、検察官がこれを行う。
 
第248条
  犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
 検察官による公訴を、別名「起訴」ともいいます。
 
 つまり、刑事裁判の被告人にするコトを「起訴」っていうんだね。
 
 「検察審査会法」には、これら刑事訴訟法247条と248条の、大きな例外が規定されています。
 
 検察官イガイの人が公訴を提起することや、248条の例外で「公訴しなきゃダメ」って判断をするってこと?
 
 そのようになります。
 そもそも、検察審査会法の規定する「検察審査会」とは、検察官の公訴に関する権限をチェックする機関をいいます。
 
 検察官のオメツケ役だね。
 で、その検察審査会に関する法律が「検察審査会法」ってワケね。
 
 検察審査会法の「39条の5」には、検察官が公訴をしない処分をしたとき、その当否について議決をすることができると規定されています。
 
第39条の5
 第1項
 検察審査会は、検察官の公訴を提起しない処分の当否に関し、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める議決をするものとする。
 第1号
 起訴を相当と認めるとき 起訴を相当とする議決
 第2号
 前号に掲げる場合を除き、公訴を提起しない処分を不当と認めるとき 公訴を提起しない処分を不当とする議決
 第3号
 公訴を提起しない処分を相当と認めるとき 公訴を提起しない処分を相当とする議決
 ここで重要なのは、1号に規定されている議決です。
 
 
 検察官が公訴を提起しないときに「起訴しろ」ってギケツをするってことだね。
 
 そして、1号の議決がなされたときの規定が、41条1項にあります。
 
第41条
 第1項
 検察審査会が第39条の5第1項第1号の議決をした場合において、前条の議決書の謄本の送付があつたときは、検察官は、速やかに、当該議決を参考にして、公訴を提起すべきか否かを検討した上、当該議決に係る事件について公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしなければならない。
 
 第3項
 検察官は、前2項の処分をしたときは、直ちに、前2項の検察審査会にその旨を通知しなければならない。
 検察審査会で「起訴しろ」っていうギケツがされたときは、検察官は、そのギケツを参考にして、公訴を提起するのかしないのか決めなければならないんだね。
 
 また、41条3項では、検察官は、その決定を検察審査会に通知しなければならないとしています。
 次の条文「41条の2」には、検察官からの通知を受け取った検察審査会に関する規定があります。
 
第41条の2
  第1項
  第39条の5第1項第1号の議決をした検察審査会は、検察官から前条第3項の規定による公訴を提起しない処分をした旨の通知を受けたときは、当該処分の当否の審査を行わなければならない。(後略)
 ええと、検察官から「やっぱ、公訴提起しないよん」っていう通知を受けた検察審査会は、もう一回審査しないとイケナイのね。
 
 そして、検察審査会が再び「起訴を相当」と判断したときの規定が「41条の6」にあります。
 
第41条の6
 第1項
 検察審査会は、第41条の2の規定による審査を行つた場合において、起訴を相当と認めるときは、第39条の5第1項第1号の規定にかかわらず、起訴をすべき旨の議決(以下「起訴議決」という。)をするものとする。(後略)
 検察審査会がもう一回「起訴しろ」って判断したときは、それは「起訴議決」になるんだね。
 
 「起訴議決」をしたときは、その議決書を裁判所に送付しなければならないと規定しています。
 これにより、刑事裁判が開始されることになります。
 
 つまり、検察官が反対していても、刑事裁判が開始されちゃうんだね。
 
 一連の流れをまとめると、「検察官の公訴を提起しない処分」をしていたとしても、検察審査会が「起訴を相当」とする議決を2回した場合、検察官の意思に反して刑事裁判が開始されることになります。別名「強制起訴」制度といいます。
 
 検察審査会が「いや、起訴しろよ」「ザケンナ、起訴しろ」って2回ギケツしたら、強制的に刑事裁判が開始されるんだね。
 「二度も逆らうんじゃねーよ」な法律だ。
 
 そして、「強制起訴」により開始された刑事裁判は、通常とは大きく異なる刑事裁判となります。
 この点については、次回説明することにしましょう。