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「変な法律」管理人のある日の日記です
 
 
 
・荷物を置いてけばラッキーな条文
「民法」 明治29年4月27日
 
 民法という法律には「先取特権」という権利についての規定があります。
 
 「せんしゅ」ではなく、「さきどり」って読むんだね。
 どんなトッケンなの?
 
 民法303条に「先取特権」の説明がされています。
 
第303条 (先取特権の内容)
 先取特権者は、この法律その他の法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
 この条文にある「債権」は「お金を請求する権利」、「債権者」は「お金を請求する権利を持つ人」、「債務者」は「お金を請求される人」とイメージすると分かりやすいと思います。
 
 ええと、「先取トッケン」を持っている人は、「お金を請求される人」の財産に、他の「お金を請求することができる人」に先立って、自分の「お金を請求する権利」のベンサイを受ける権利があるってコトね。
 でも、よく分かんないや。
 
 つまり、民法で規定されている「先取特権者」は、通常の「お金を請求する権利を持つ人」よりも、お金の回収がしやすいということです。
 例えば、会社が取引先との間で莫大な借金を抱えて倒産してしまった場合、会社財産の大部分が取引先に取られてしまい、従業員が「未払いの賃金を受け取る」という「債権」は、ほとんど意味が無くなってしまうことがあります。
 
 ちゃんと働いていていたのに、お給料がほとんど支払われなくなっちゃうんだね。
 
 そこで、民法では、「雇用関係」について債務者である会社の財産について「先取特権」が存在すると規定されることになりました。
 これにより、会社財産から未払いの賃金を優先的に回収することが可能となりました。
 
 会社の従業員にラッキーな規定なんだね。
 
 民法には、この先取特権に関する条文をいくつか規定しているのですが、少々奇妙な条文があります。
 
第317条 (旅館宿泊の先取特権)
 旅館の宿泊の先取特権は、宿泊客が負担すべき宿泊料及び飲食料に関し、その旅館に在るその宿泊客の手荷物について存在する。
 この条文は、旅館には、宿泊費について、旅館内の宿泊客の手荷物に先取特権があると規定しています。
 
 ってことは、お客に逃げられても、旅館の人は手荷物をゲットすることができるってコトね。
 
 現実には、旅館が手荷物を没収することができるのではなく、法律に従い差押(さしおさえ)手続きをしなければなりません。
 しかし、旅館にとっては、逃げられても高価な荷物を置いていってくれればラッキーな条文、というができそうです。