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「変な法律」管理人のある日の日記です

・飲めないけど行きたい!
バーへのあこがれ
 
 自分は、ほとんど酒を飲めない。「ほとんど」ということは、少しは飲める。ただし、ビールに限る。それもコップに二杯程度である。中ジョッキでは半分飲むのがやっとである。

 これでも、飲めるようになったのである。数年前までは、酒は全く飲めなかった。酒どころか、酒を使ったケーキ、奈良漬もダメであった。あと、古くなったバナナも食べることができなかった。古くなったバナナは、糖分がアルコールに変化するのか、酒っぽくなるのだ。

 また、ある有名な清涼飲料水もダメだった。それは、清涼飲料水ではあるのだが、わずかにアルコールが入っていたのだ。当時その清涼飲料水にアルコールが入っていると言っても誰も信じなかった。しかし、その清涼飲料水を大量に飲んだトラックの運転手が、酒酔い運転の状態になり事故を起こしたのがニュースで報道され、自分の主張が正しいことが証明された。

 「アルコール検知器」のような自分であったが、数年かけてやっとビールが飲めるようになったのである。

 わずかでも飲めるようになると、欲がでるもので、居酒屋ではなく「バー」に行ってみたいとに思うようになった。

 一口に「バー」といってもいろいろある。まずカラオケのあるうるさい店は論外だ。あと、店は狭いほどよくて、カウンター席だけあればよい。BGMは静かなジャズが流れていればいい。などと自分の理想とするバーを思い描いていた。

 仕事で、ある町を歩いているとき、お世辞にもきれいとはいえない木造の建物の中にカウンターがある店を見つけた。看板に「バー」の文字はない。しかし「ひょっとすると」と思い中を覗き込むと、酒のビンが並んでいた。バーであった。店はウナギの寝床のように狭く、カウンターと小さな二人がけのテーブルが二つしかなかった。カラオケはなさそうであった。

 「よし入ろう」と思ったが、躊躇した。自分はコップ二杯のビールしか飲めないのである。そんな客が一人で入っても、店に迷惑ではないかと考えたのである。

 そこで、飲める友人をつれてきて、改めて入ることにした。店はほぼ理想的なバーであった。照明も明るすぎず、暗すぎずちょうどよかった。BGMも、静かなジャズが流れていた。カウンターは、勤め帰りのサラリーマンでいっぱいであった。カウンターの一番はじで、OLらしき女性が一人文庫本を片手にカクテルを飲んでいた。

 私と友人は、二人がけの小さなテーブルに座った。私はビールを、友人は水割りを注文した。友人は「渋い店だなあ」と感想をもらした。自分は「いい店だろう」と言い、何度も来ているふりをした。

 その後何度か、友人や仕事仲間とその店に行ったが、いずれも「いい店だ」という感想をもらった。

 しかし、しばらくしてそのバーは閉店してしまった。繁盛していたように見えていたので、なぜ閉店したのかは分からなかった。

 いまでも、その店の跡地の前を通ると、そこで過ごした楽しい時間を思い出すのである。