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「変な法律」管理人のある日の日記です

・あこがれの裁判傍聴
はぢめての傍聴、前半
 
 その日は、高校が早く終わり時間をもてあましていた。そこで、裁判を傍聴しに行こうと決意した。高校時代、ある弁護士の書いたエッセイにはまっていて、裁判の傍聴は誰でも出来ることを知った。それで、一度裁判の傍聴をしてみたいと思っていたのだ。
 
 通学路の途中にある、地方裁判所に向かった。しかし、裁判所に入るのは初めてである。コンクリート製の古びた建物におそるおそる入ってみると、中は薄暗かった。あたりを見回すが、市役所にあるような施設内の案内がほとんど無かった。
 
  「法廷はどこだろう」と、うろうろと裁判所の中を歩き回るが分からない。そもそも、今日傍聴できる裁判があるのかも分かっていない。だんだん「高校の制服姿でやってきたのはまずかったかな?」とか「不審者と間違われて警備員に追い出されはしないだろうか」などと不安になってきた。
 
 しばらくすると、廊下で男性の職員らしき人に出会った。男性は、変な黒い服を着ていた。
 
 私は、思い切って「今日傍聴できる裁判はありませんか?」とたずねた。男性は怪しむ様子なく「ちょっと待って」と言って、近くの部屋に入っていった。その部屋には「家庭裁判所判事控室」というプレートがかかっていた。男性は、判事だったのだ。「変な服」は「法服」と言って判事の制服であることを後で知った。
 
  判事は間もなく部屋から出てきて「えーと、午後1時半から一号法廷で殺人未遂の判決があるから」とアッサリ告げた。
 
 ビックリした。人生最初の傍聴が「殺人未遂」事件でしかも「判決」とは。傍聴初心者には、キツすぎるのではないかと思った。しかし、今日傍聴できるのは、その裁判だけであった。
 
 1時半までにまだ時間があったので、それまで外で時間をつぶすことにした。判事に「一号法廷」の場所を聞いて、外にでた。
 
 1時半の少し前に、再び裁判所に入り一号法廷へと向かった。法廷のドアに今日行われる裁判の予定表が貼られおり、1時半から「殺人未遂」の裁判があることが記載されていた。

 廊下に長椅子が置かれていたので、裁判が始まるまでそこで座って待つことにした。しばらくすると、初老の男女と中年の女性がやってきて、やはり長椅子の離れた位置に座った。
 
 あたりはシーンとしており、コンクリートの建物なので音が反響する。三人が小声で話す内容が耳に入ってきた。初老の女性が「やはり、実刑でしょうか?」と言うと、中年の女性が「実刑は免れないでしょうね」と答えていた。
 
 どうやら、初老の男女はこれから始まる裁判の被告人の両親で、中年の女性はこの裁判の弁護人らしい。
 
 1時半になったので「傍聴人出入口」とかかれたドアから法廷に入った。
 
 (後半に続きます)