第4日目



7月11日
今日は待ちにまった「イルカツアー」!これが今回の旅行のメインイベント!
.....だが,ひどい寝不足。朝早いうえに,昨日,日ごろの運動不足がすっとぶような辛い登山(あれは遊歩道じゃないっ!登山だ!)を5時間もやったおかげで神経逆撫でされた状態で寝れないという状態。YもFもぐったり。
だが,甘かった。本当の試練はこれからだったのさ。

8時にツアーの車が迎えに来て,点呼されたあと出発。しかし.....。まわりはどう見ても「海の玄人」。
素人ってうちらだけ.....?
この勘が正しかったことは後ほど証明されます。
船が出発した後,初めてツアーに参加する人船首に連れて行かれて,いろいろと説明されるのだが,素人向けの内容一切なし!沖縄で懇切丁寧に器具のつけ方から習っていたので,YもFも一応シュノーケリングはできるものの,特にYですが,シュノーケリングするのに始めは恐怖感が伴うものなのです。

あ,ここでちょっと解説。シュノーケリングは当然ですが口で呼吸します。水泳がそんなに得意でないFは,口呼吸にYよりも早く慣れましたが,Yは水泳が比較的得意で,鼻からはきながら口で吸う,というクセがついちゃってまして,シュノーケリングすると溺れるんだな。
鼻から息を出すとばばっと水が入ってきてパニック。泳ぎが結構得意なため,本格的におぼれることはあまりないのですが,呼吸がうまくできないというのはかなり恐怖なのです。経験者の方がいればわかると思いますが.....。
これはわたしだけの問題ではなくて,やはり泳ぎが得意な人が苦労するという話は良く聞きます。

話はもどりますが,このように,慣れるまで,つまり水に顔を冷静につけていられるようになるまで,結構大変だったりするのです。YもFも当然,練習の時間があるものだと思っていたのでした。

さて。
大海原に乗り出したクルーザーはすごい勢いで飛ばしていきます。わたしたちはそのまま船首にいたのですが,これが誤算だった。
すっっっっっっっっっっげぇ〜〜〜〜!揺れるっ!
乗っていた時間は1時間強なのですが,ずっとジェットコースターに乗っているようなものなのです。 立って歩くなんて,できないできない。移動したくても,できないんだようぅっ!
結果的に,船首の床にへばりつくことに。Yはちなみにジェットコースターは1度しか乗ったことがございません。すごく苦手です。この1時間で神経ズタズタ。だって.....。

ずぁっぱぁ〜ん!!!(5Mくらい降下中)

どかっ!!!(波が激突してるらしい。2Mくらい浮上中)

の繰り返し。おまけに,リズムもめちゃめちゃに浮き沈みするのですよ。
わたしたちの他に,やはり素人っぽい女の子の2人組がいたのですが,4人で床にかじりついていました。
でも,人間って素晴らしい.....。1時間が過ぎる頃には,なんとか船に身を委ねる方法を体があみだして,なんとか乗っていられるようになったのです。(ほとんど火事場の馬鹿力でしたね)
と,そのとき.....。
「イルカ,いますねー」と指さされた方向を見ると.....。
いるいるっ!結構簡単に出てくるもんなんだ!イルカの方でも心得たもので,子供のイルカはザバッと空中でひねり2回転を見せてくれたりします。
YもFもへろへろな体調忘れて大喜び。ここでしばらくイルカウオッッチングをしたあと,またザバホンザバホンとクルーザーで移動。

しばらく行くと,
「はーい,遊んでくれそうなイルカさんがいるので,みなさん準備してー」という指示が。
みんながさがさとショノーケリングの器具をつけて,船のへりに並びます。
「はいっ,入って!」
ドボンドボン.....。え,ちょっとまって,うちら準備すらできてないんだけど?
素人4人組は,当然置いてきぼり。ライフジャケットを着ろって言われてたのに,なんでみんな着ないの!?
だいぶ遅れて慌てて海に入ります。その途端,Y溺れまくり。(泣)さすがにジャケットを着てるので,パニックしながらも大丈夫なのですが,はっと気づいたときにはイルカさんははるか沖.....。なあんにも見れない。
ぷかぷか浮いていると船が拾いに来てくれるので,後は自力で甲板に上がります。
これがまたしんどい!
寝不足と,船のジェットコースターでYは神経ズタズタ,体力は落ちまくっていたらしく,船に上がれないのです。何とか体を引き上げて,休んでるうちにまたイルカがやってきて,またドボンドボンの繰り返し。
Yは入るたびにパニックを起こし,イルカは全然見れませんでした。Fはなんとか見たようで,写真もきちんと撮ってきましたね。(う〜ん,泳ぎなら負けないのに)

3回くらい海に入った時点で,Y完全にダウン。船に上がれなくなってしまいました。
それからの1時間は死んだように船で眠るのみ。低血糖と低血圧を起こして頭があがらない。体温も維持できなくて,真夏の暑さなのに,がたがた震える始末。
イルカツアーは,体力勝負です。お菓子とか,あったかい甘い飲み物を持ってきている人もいましたが,あれは大正解ですね。

そのうち,ケータ島というきれいな無人島につきました。ここでお昼なのですが,Yはお昼食べた後のケータ島探検をキャンセルして浜辺で待っていることにしました。
これが大正解。途中ですごい雨にふられて,みんなびしょぬれになって引き返してきました。
大変だったねーと,お話しているところに,野生の山羊発見!
音もなく現れて,ほとんど垂直の岸壁をひょいひょいとのぼっていく!おぉ〜,とFと感動して写真をパチリ。しかし,なんでのぼれるんだろう,どこもなにもなさそうな絶壁なのに!

さて,お昼がさんざんだった後は,またイルカを探しながらザバホンザバホンと進みます。この日はイルカの当たり日だったようで,何度も会えたのはいいのですが,さすがの玄人たちにも疲労感が.....。
雨のせいで,水温も下がってきており,体力の低下で体温が維持できない。そういった極限状態でのイルカツアーでした。Fも何回かは果敢にチャレンジしていたのですが,さすがに後半はダウン。

うまい人は,イルカと平行して泳いだり,一緒にもぐったりできるのですが,初心者はできません。少なくとも,シュノーケリングの基本が分かっていないと,無理です。ガイドブックには楽しいことばかり書いてますが。わたしには,中級者向けの遊び,という感じがしました。
でも,船の上からイルカを見るだけでも,それなりに楽しかったと思います。

帰りはさすがにみんなぐったりして,床にへばりついてました。YとFは船尾に移動。揺れが格段に少なくなったのと,揺れに慣れたのと,疲れでぐったりと寝て帰ってきました。
ここで,日焼けに対する防御が揺るんで,Yはこの夜火ぶくれを起こすのですが.....。

蛇足。イルカツアーに行くのならシュノーケリングの練習は,出来れば前日もしくは事前にちゃんとやってたほうが絶対いいです。かなりハードなツアーですので,体力もきちんと温存しましょう!
もういっちょおまけ。YとFは,雰囲気としぐさとかよく似ているらしく,よく親戚に間違われるのですが,今回はすごかった。船の中で,海の玄人のお姉さんに

「もしかして,ふたご?」

.....はい?いや,確かに似てるんでしょうよ,よく言われるから。でも,『ふたご』!?

さて,ホテルに帰ってきてからしばらく休んで,すぐ夕食。ここ2日間で覚悟はできているものの,やはり多いっ!
まぐろのカクテル
フルーツサラダ(ボール1個って感じ)
ガーリックライス
ここまでは良かったのですよ。
天ぷら盛り合わせ(YとF,思わず無言。心の中は「あーもー,こんなにいらないよ」)
魚の煮付け(でかい魚まるまる1匹)
赤魚の吸い物(これがまた殺人的な量)
スイカ
相変わらず,やられた感じの夕食.....。あぁ,おいしいんだけどさ,こんなにいらないって!