2nd Soul おいしいワインの週末

にろや十いち番勝負、第七試合(酒屋対決)
Vol.332  2002年10月18日
対戦カード:篠原酒店 篠原 崇将  VS. Vin du 268 大西リキ

本日のワインリスト
参加人数:9名

篠原酒店
篠原 崇将
11
Vin du 268
大西リキ
16
2勝1敗で大西リキの勝ち

1R:アルザス《白》 対決

98ヴァン・ダルザス リースリング
 ドメーヌ・ルネ・フライト
 \1,700 97アルザス  ピノ・ブラン 
ドメーヌ・マルク・クレイデンヴァイツ
 \980

2R:イタリア《赤》対決(地域指定無し)

99コッリ・マルターニ・サンジョベーゼDOC
カンティーナ・トゥデルナム
(トスカーナ州)
 \1,100 98レアルダ カベルネ・ソーヴィニョンIGT
 アンセルミ
(ヴェネト州)
\2,580

3R:フランス コート・デュ・ローヌ《赤》対決

 00コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ
キュベ・クロ
ドメーヌ・レザフィラント
 \3,200 00コート・デュ・ローヌ”レ・ベック・ファン”
タルデュ・ローラン
 \2,280
価格横の数字は得票数、

本日のワインへのお問い合わせは:
篠原酒店    :06-6401-0717
Vin du 268 :078-951-2324



篠原氏のコメントを頂戴致しました。
反省も含めた、真摯な彼のワインへの接し方に
新たな気持ちを覚え、そのままを掲載しました。
ここ


序章
今夜は、満を持しての篠原氏。
傾向を見るために、尼崎からほぼ毎週通ってきていた。
強敵である。結果負けて口惜しさが彼を占領しているであろう。
しかし、彼の真意は、また別のところに有った事に、翌日の朝気が付いた。
それは、この終わりに。
反対に、先週は3連敗の私は、失意の底から這い出してきたようにも思えたが、
スキッとしない勝ち方に、まだ尾を引きそうである。
2Rと3Rは価格差もあり、結果が見えていて、
その最終は1Rに有るように思われたので、
私の希望で3Rからの発表としていただいた。 のだが、、、


3R:コート・デュ・ローヌ《赤》 対決
このごろ、某P氏の高い評価で価格が釣りあがって来たローヌのワイン、
本当に、同調するつもりは無くとも、
反論できない素晴らしいワインが出てくる。
グラスの底が見えないほどに、濃厚な色調のアフィラントのヴィラージュ、
聞けば収量は20ヘクトリットルをきるらしい。
その豊かさは、味わいの柔らかさもあり、
母の豊かな乳房のよう。カップの大きさはにも迫るだろう、面の豊さ。
一方タルデュのローヌは同じように表現すれば、形の整ったC
その洗練された味わいは、線の美しさ。
今夜のお客様、、だけにどのように評価されるか。
アタックの良いアフィラントは負けた。
以前にも書いたが、「過ぎたるは及ばざるが如し」。
濃厚過ぎてもいけないのか、
しかしここまで濃厚でローヌらしいシラーには、近年お目に掛かった事はなかった。
すばらしいワインが負けた。
それはタルデュのポテンシャルの凄さが光ったのかも。


2R:イタリア《赤》対決
酸味のあるキュートなサンジョベ君は15%のメルローがどれだけ作用するか
で、決まると篠原氏。
私はこれだけは絶対に勝つと自信のあったアンセルミのカベルネ。
ボルドーでもない、カリフォルニアでもない、やはりイタリアか?
と納得させてしまう、絶妙のパワー感。
大量の差を持って、一気に得票する事を確信していたが、
一人の評価が変われば結果は変わるほどの僅差。
これは一体何故?


3R:しっかりの《赤》対決
酸味のある輪郭の整ったワインが勝ちを見る1R。
フライトのドライなリースリングのリストを後から見て驚く、98年!!
とてもそんなお年には見えません。
ワイン好きのバカな所は、若いワインがフレッシュだと当たり前で、
年を感じさせない若々しさを持った古い収穫年のワインには惜しみない賞賛を贈る。
そのバカが私に当てはまったのか、
98年には見えないその若々しい酸味をそのままに、
それが年月をへてすずやかな若々しさに風格を感じる。

クレイデンヴァイスは相応の熟成を見せ、
焼きリンゴな印象を見せ、
正に今が旬を少々越えましたぁ的。
圧倒的な差を見せると確信していたが、
これまた一人の評価が変われば結果は変わるほどの僅差。
これまた一体何故?


 大西個人感

今回の篠原氏のワインは
「すばらしきヴィニュロンたち」
著者である金井麻紀子さんが、
輸入しているワイン達であった。
彼は勝ち負けより、
そのワインのポテンシャルを皆さんがどう評価するのかを、
見てみたかったのであろう。
なんとなく納得が出来、
その素晴らしさは充分に伝わったのではなかろうか?
近日中に彼の店へ行き、
その他のラインナップも見せてもらおう!!

なんとかの辛勝で五勝目を、
後一勝で勝ち越しが決定するが、
山崎氏、浜野氏、ナパ氏と
絶対に負けたくない
面々が控えている。
 

結果より、中身を見たい、その味わい

そんな思いの募るワイン達でした。
負けたワインが劣っているので無く、
勝ったワインが優れている??
この結果や書評、ポイント、それだけでは分からないあなたのお好みは、
飲まねば分からない。


篠原氏のコメント
レポート読みました。
「ワインのポテンシャルを皆さんがどう評価するのかを、見てみたかったのであろう」
確かにその評価は気になるところではありましたが、
僕の真意は、『自分の気に入ったこのワイン達で、一度でいいから大西さんに勝ちたいのです、勝ってみたいのです』
今回は、あくまで勝ちにこだわったセレクトでした。
「勝つためには、お客さんの視線が大事」と自分に言い聞かせてたのですが・・・。
アルザスは、¥2000前後ならだいたいどのようなものが来てもいい勝負になるであろう?と思ってました。
このラウンドには自身があったのですが、大西さんが97でしかもピノ・ブランを出すとは予想してなかったのでこれは正直ヤバイと思いました。
もっと、オーソドックスなセパージュだと思ってたのです。リースリング対決になるかな?なんて思ってました。
予想獲得票数:6割以上いける!
イタリアは、手持ちのセレクト範囲が少ないため、後回しで考える、予算合わせの都合であれにしました。
しかし、温度設定で味の印象が変わるので、今の時期ならあれぐらいの温度が必要でした。
半分このラウンドはあきらめてたので、以外に健闘したラウンドになりました。
予想獲得票数:3割取れたらいいところ
ローヌは、テーマが決まって出したいドメーヌはすぐに決まったのですが、シラー100%にするか、グルナッシュのブレンドで行くか、非常に悩みました。
実は、おそらく大西さんは「タルデュローランでくる」という読みは当たっていたのです。
しかし、何が来るかは問題ではなく、このラウンドがキーになると思っていたので、勝てるワインが必要でした。
予想獲得票数:僅差で取る
グラス一発勝負=濃いワイン=勝てるワインという、自分勝手な図式にあてはめてしまったのです。
今回の反省として、最後のラウンドは、「お客さんの飲みたいもの」という視線でなく、結局「自分の出したい」という視線でワインを選んでしまったよう
に思います。実際、しんどい、濃すぎ、という意見もありましたし・・・。
「入れ込みすぎたワインは負ける」という形にはまってしまった結果でした。
また挑戦させてください、それまで、この結果を引きずっておきます。